- 桜エビ(サクラエビ)の特徴や生態
- 桜エビ(サクラエビ)の旬の時期
- 桜エビ(サクラエビ)の価格と相場
「海の宝石」と呼ばれる桜エビは、可愛らしいピンク色で食卓を彩ってくれます。
その調理法は幅広く、子どもからお年寄りまで幅広く人気があります。
特に、旬の桜エビには旨みがたっぷりと詰まっていて、ビタミンやカルシウムなどの栄養価も高いです。
今回は、桜エビの生態や特徴、生息地や旬の時期、価格などを紹介していきます。
目次
桜エビ(サクラエビ)生態と特徴
桜エビは甲殻類十脚目サクラエビ科に分類されます。
体長はわずか4~5cmほどの小さなエビです。
体色は透明ですが、甲に赤い色素を多く保有しているため、透き通ったピンク色に見えます。
「桜エビ」という和名は、この体色に由来していると考えられています。
体には約160個もの発光器がありますが、実際に発光している姿は確認されておらず、なぜ発光器があるかも解明されていません。
2対の触角のうち、第2触角は体長と同じ長さがありますが、額角は短いです。
5対の歩脚のうち、第2・3歩脚が鋏脚に変化し、第4・5歩脚が短くなっています。
産卵期は夏で、1回に1700~2300個ほどの卵を海中に放出し、産卵後親エビは死んでしまいます。
寿命は15カ月ほどで、1日半で孵化し、3カ月から4カ月で2cmほどになり、1年で成熟します。
夜行性で、海中を浮遊するプランクトンやデトリダスを捕えて食べています。
一方、天敵は外洋性のハダカイワシやイカなどがいます。
桜エビの歴史は極めて浅く、登場したのはつい最近です。
明治時代の中頃、由比の漁師がアジの網引き漁をおこなっていたときに、網が深く潜ってしまい、その時偶然に大量のエビがとれたことが始まりとされています。
これが世界初の発見になり、今日の食卓にのぼる桜エビの登場となるのです。
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桜エビ(サクラエビ)の生息場所
桜エビの住みかはごく限られており、日本では駿河湾および、東京湾・相模灘に分布していますが、漁獲対象となっているのは駿河湾のみです。
また、台湾東方沖や西南沖にも生息しています。
深海性で、昼間は水深200~300mほどにいますが、夜には20~50mくらいまで浮上する日周鉛直運動を繰り返しています。
桜エビ(サクラエビ)の旬の時期・季節はいつ
桜エビの漁業は、年に2回行われます。
漁業の解禁は、3月下旬~6月上旬までの春漁と、10月下旬~12月下旬までの秋漁です。
桜えびの繁殖期にあたる6月11日~9月30日までは資源保護のために禁漁になっています。
冬季はエビが深海にいるため、休漁となります。
年間わずかな期間しか漁を行うことができないため、漁業解禁の時期が旬だといえます。
生の状態の桜エビが食べられるのは、この期間限定となっています。
水揚げされた桜エビは漁港から直送されて、天日干しにします。
日光に当たることによって、香りや風味、甘味が濃くなっていきます。
生食はもちろん、かき揚げなどでも美味しくいただけます。
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桜エビ(サクラエビ)の販売価格・値段の相場は?
漁の期間が限られているため、古くから高価なものではありましたが、近年はまた徐々に値を上げています。
干したものはスーパーでも1年中売られており、比較的安価で取引されていますが、生食用は季節限定のたいへん高価なものです。
年によって漁獲高で変動するため、相場を一概にいうことはできません。
しかし、最近は国内産のものだけでなく、台湾の輸入品も出回っており、国内産に比べてかなり安く入手することができます。
生鮮品は黒くなっていない赤いもので、触って硬いものを選びましょう。
また、干物も色が赤く鮮やかなものを選び、黄色く退色したものを避けると、おいしい桜エビを味わうことができます。
桜エビ(サクラエビ)のまとめ
- 桜エビの歴史は極めて浅く、明治時代の中頃、由比の漁師がアジの網引き漁をおこなっていたときに網が深く潜ってしまい、その時偶然に大量のエビがとれたことが最初の発見とされています。
- 漁業の解禁は、3月下旬~6月上旬までの春漁と、10月下旬~12月下旬までの秋漁で、この年2回の時期が桜エビの旬といえます。
- 最近は国内産のものだけでなく、台湾の輸入品も出回っており、国内産に比べてかなり安く入手することができます。
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