誰もが知っている車海老(クルマエビ)ですが、どういった所でどのように生息しているかご存知ですか?近年では天然物が少なくなってきて養殖物が多くなっています。
しかし養殖だからといって侮れません、天然物に負けない美味しさと価格がありました。
生態や生息場所などとあわせてご紹介したいと思います。
目次
車海老(クルマエビ)の生態と特徴
十脚目クルマエビ科に分類され、食用として漁獲されます。
体長は約15~20㎝でメスのほうが大きく、最大30㎝になる場合もあります。大きなハサミはなく、太くて短い脚をしています。
体色は青灰色または透き通った薄茶色に黒い縞模様が横向きに入っているのが特徴で、体を丸めると車輪に見えることから「車海老(クルマエビ)」という名前がつけられました。
火を通すと鮮やかな赤色に変わります。これはエビの殻に含まれる、アスタキサンチンという赤い色素成分が原因です。
アスタキサンチンはタンパク質とくっついて緑色になります。
しかし茹でられることで分離して、アスタキサンチンの赤色が出てくるのです。この成分は植物性の食べ物(藻類)によってつくられます。
車海老(クルマエビ)は雑食性で、貝類や藻類、ゴカイや動物の死骸などなんでも食べます。
昼は目だけ出して砂泥の中に潜って休み、夜は海底付近で行動する夜行性です。
メスは一生のうち一度だけ産卵し、その卵の数は70~100万個にも及びます。
卵は海中を漂い、約半日でふ化します。寿命は1年半~2年半と言われ、産卵を終えたメスはほとんどがそのまま死んでしまいますが、まれに翌年まで生きるものもいるようです。
車海老(クルマエビ)の代用として使われる「ブラックタイガー」はウシエビという種類で、車海老(クルマエビ)よりも香りにクセがあるのが特徴です。
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車海老(クルマエビ)の生息場所
日本近海~インド太平洋沿岸、地中海東部に分布されます。内湾や汽水域など波が穏やかな場所の、水深100mほどの砂底に生息しています。
20~25℃のあたたかい水温を好み、冬に水温が低くなると砂底に潜って越冬しますが、5℃を下回ると動きが鈍くなり、そのまま死んでしまうことが多くあります。
車海老(クルマエビ)の旬の時期・季節はいつ
天然物は6~8月、養殖物は12~2月が旬の時期です。
この時期はとくに、殻がやわらかく身がしまっていて美味しいです。体に透明感があり、縞模様がはっきりとしているものが、鮮度のよい車海老(クルマエビ)の特徴です。
サイズによって呼び名があり、10㎝以下を「サイマキ」15㎝くらいを「マキ」20㎝くらいを「クルマ」それ以上を「オオグルマ」と呼びます。
サイマキはかき揚げなどに使われ、新鮮なものは寿司や刺身で食べることができます。
車海老(クルマエビ)は鮮度が落ちるのが早いので、ご家庭で食べる場合は火を通した方が安心です。
加熱すると甘みが増すので、天ぷらやフライ、塩焼きや塩茹でなどもおすすめです。
車海老(クルマエビ)の販売価格・値段の相場は?
市場での相場は、国産の天然物は6,000~12,000円/㎏と高級品です。
輸入品は5,000円/㎏ほどと、国産のものに比べて安価で取引されています。
国内の主な産地は、沖縄、福岡、大分、鹿児島、熊本、愛媛、愛知です。天然物は年々数が減っており、近年はほとんどが養殖物となっていますが、車海老(クルマエビ)の養殖には費用もかかるため、天然物に引けを取らない価格で取引されています。
若干変動はありますが、小売価格はだいたいが20㎝以上サイズは15,000~20,000円/㎏、15㎝以下は3,000~8,000円/㎏となっています。
車海老(クルマエビ)のまとめ
- 十脚目クルマエビ科に分類されるエビの一種
- 青灰色または薄茶色の体色に黒い横縞模様が入っているのが特徴
- 日本近海~インド太平洋沿岸の内湾や汽水域などに生息
- 天然物は6~8月、養殖物は12~2月が旬の時期
- 国産の天然物は6,000~12,000円/㎏と高級品
養殖物もかなりの高級品です。天然・養殖の車海老(クルマエビ)、ぜひ一度味わってみてくださいね。
最後までご覧いただきありがとうございました!
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