- キンメダイ(金目鯛)の体の特徴や生態
- キンメダイ(金目鯛)の旬の時期
- キンメダイ(金目鯛)のブランド、価格と相場
金目鯛は、丸い金色の目と赤い体が特徴の魚です。
縁起が良く、さらに金もつくことから、
お祝いの席に用意される魚として、真鯛と同じく好まれています。
鯛というからには、タイと同じ仲間かというとそうではなく、
タイよりも深いところで暮らす深海魚だったりします。
ここでは意外と知られていない金目鯛の生態と特徴、
値段のことなどをご紹介します。
目次
キンメダイ(金目鯛)の生態と特徴
キンメダイ目キンメダイ科には、キンメダイ属として、
キンメダイ、ナンヨウキンメ、フウセンキンメがいます。
このうちのキンメダイが、キンメダイ(金目鯛)です。
タイというから鯛と同じ魚かと言うと、キンメダイ(金目鯛)は深海魚、
鯛は水深20mから180mの比較的浅い海に住むスズキ目タイ科で違う魚です。
世界中の温帯域~熱帯域の海に広く生息し、日本では釧路沖以南の海に生息しています。
漁獲高は、静岡県の下田港が一番多く、漁は、底立延縄、立縄、樽流し、
一本釣り等によって行われ、一本釣りなどで取られた傷がないものが高級だとされています。
他には、千葉県、東京都、神奈川県、高知県が有名な漁猟地です。
ブランドとして名前が通っているキンメダイ(金目鯛)には伊豆半島の「地キンメ」があり、
刺身や焼き物、煮付けと何でも合います。
アラや頭は良いだしが出るので、吸い物にしてもおいしいです。
活動領域は25m~1240mで、主に200mから800m付近の深海や海山に群れで暮らし、
小魚、イカ、えび、オキアミなどを食べています。
4年ほどで体長30センチほどに成長すると成魚になり、
産卵もし始めます。長寿のものは20年以上がおり、大型になると、
4kg、50cmほどにもなります。
キンメダイ(金目鯛)の体の赤色は、真っ暗な深海では光を反射せず、
体を守る機能があります。敵に見つかりづらくなっているわけです。
ただ、実際生きて泳いでいるときは、キンメダイ(金目鯛)の腹の色は淡いピンク色をしていて、
我々が普段見るような赤色になるのは、水揚げ後、変色してからです。
不思議ですね。
目が大きいのも特徴ですが、目の反射層をタペタムといい、獲物を狙うのに少ない光でも適した構造をしています。この部分が金色に光り、キンメダイ(金目鯛)の名前にもなりました。深海魚には同じく大きな目で、網膜に金色に光る層を持つ魚が多いです。産卵期は6月~9月で、約280万個の卵が産卵されます。卵は2日ほどで孵化し、1、2年経つ頃には背びれから糸が伸びた色鮮やかな「糸ヒキキンメ」になり、3~4年で約30cm、5~8年で約35㎝、10年以上で40㎝以上になります。
近年魚の水銀の蓄積が問題になっており、キンメダイ(金目鯛)は注意魚とされています。通常、一般的に食べる分には問題ないのですが、妊婦には週に1回80グラムとして週に1回まで(1週間80グラム)にするように、厚生労働省から注意喚起が出ています。
キンメダイ(金目鯛)の生息場所
キンメダイ(金目鯛)は世界各地の海に分布し、太平洋、大西洋、インド洋、
地中海と全世界の温帯~熱帯の海に分布しています。
日本では、北海道南部から、沖縄までの大陸棚周辺部、
伊豆諸島から小笠原諸島の海山周辺にいます。
関東東沖から伊豆諸島周辺部は、漁獲量も多く、
日本でも最大の漁猟地となっています
キンメダイ(金目鯛)の旬の時期・季節はいつ
キンメダイ(金目鯛)は四季を通じて脂のりがよく、
一年を通して食べられますが、産卵期はやはり味が落ちます。
キンメダイ(金目鯛)の産卵期は、だいたい6月~10月で、
夏が産卵のピークとなっています。
この時期以外は食べられるので、産卵期以外が旬と言えます。
まずは産卵前の5月~6月です。
この初夏の頃も活発に活動し、餌も多く食べているので、よく脂のりをしています。
次に旬なのは、冬の時期です。寒い冬に脂がのってくるので、
やはりこの時期のキンメダイ(金目鯛)が一番良いです。
10月~3月の時期が最も良い旬となっています。
目に濁りがなく、赤い体に張りと光があるものが鮮度の良いキンメダイ(金目鯛)です。
切り身の場合は、薄紅色の皮目に艶があり、白身が白っぽく、
白い筋が見えるものを選びましょう。
キンメダイ(金目鯛)の販売価格・値段の相場は?
有名なものとして、キンメダイ(金目鯛)の水揚げ量日本一の伊豆半島にある下田港で取れた「地キンメ」があります。
すぐ近くの稲取漁港で取れた「稲取キンメ」もこう呼ばれます。
日帰り漁で、一本釣りなので、鮮度も良いです。この最高クラスになると、
1尾1kg以上のサイズで、約10000円~します。
それ以上になると、スーパーなどでは気軽に買える魚ではなくなってくるので、
高級日本料理店、民宿料理屋などが主な仕入先になります。
その場合は、キンメダイ(金目鯛)料理を5000円~から味わうということが出来ます。
このほかにも、同地域で取れるキンメダイ(金目鯛)で、同じく一本釣り日帰り漁の「島キンメ」、
数日間操業する「沖キンメ」がありますが、「地キンメ」外の海域になり、
味のランクからすると下で、値段も下になります。
また千葉県の「銚子つりきんめ」「外房つりきんめ鯛」と「東京湾口のキンメダイ(金目鯛)」も有名であり、1kg以上になると約10000円~になります。
高知県のブランド「土佐沖どれキンメダイ(金目鯛)」は、1kg約7000円~となっています。
特にブランドとして有名なものを除いて、一般的には一尾1kgのサイズで、
約7000円~の値段をしています。
また、1キロ以下になると比較的安価になってきて約4000円~となり、500g以下になると1尾1000円程度~買えるようになってきます。
ブランドでも、そうでないものも、1キロ以上のものが高価になり、大きければ大きいほど味が上になると言われてます。
キンメダイ(金目鯛)のまとめ
- キンメダイ(金目鯛)は、鯛と同じ仲間ではないです。鯛は水深20mから180mの比較的浅い海に住むスズキ目タイ科で、キンメダイ(金目鯛)は主に200mから800m付近の深海や海山に群れで暮らすキンメダイ目キンメダイ科の深海魚です。
- キンメダイ(金目鯛)の旬の時期は、5月~6月と10月~3月です。ただし、冬が本場です。寒い冬に脂がのってくるので、冬が最も良い時期となっています。
- キンメダイ(金目鯛)の有名なブランドには「地キンメ」「稲取キンメ」「銚子つりきんめ」「外房つりきんめ鯛」「東京湾口のキンメダイ(金目鯛)」「土佐沖どれキンメダイ(金目鯛)」があります。