- シジミの特徴や生態
- シジミの旬の時期
- シジミの市場価格
シジミは、淡水域や汽水域に生息する二枚貝で日本にはヤマトシジミ、マシジミ、セタシジミの3種類が生息しております。
また、沖縄地方にはマングローブ属に分類される大型のシジミもおります。
現在私達の食卓に上るシジミの大半はヤマトシジミですが、
近年は中国や韓国ロシア等から輸入された比較的価格の安いシジミも流通しております。
そんなシジミの生態や特徴、旬の季節や市場の価格等について調べて見ましょう。
目次
シジミの生態と特徴
現在、日本で最も一般的なシジミは、ヤマトシジミと呼ばれる種類で、一般的には日本全国の海水と真水が混ざり合う汽水域と呼ばれる地域に生息しております。
主な特徴としては、雌雄異体と呼ばれ成長の過程で性転換が起こるとされております。
産卵期はシジミが生活している水域によって若干異なりますが、7月から9月に掛けて産卵します。
孵化した直後のシジミはトロコフォア幼生として過ごした後、ベリジャー幼生に進化しその後シジミの稚貝として砂底に生活の場を移します。
シジミの寿命は10年以上であると言われており、1年目で5ミリ、2年目で10ミリ、3年目で15ミリ、4年目では18ミリ程に成長します。
また、シジミの特徴でもある黒身を帯びた貝殻には成長線と呼ばれる輪状の模様が付いており、樹木などの年輪と同じ様にシジミの成長年数を知る事も出来ます。
この様なシジミの餌となるのは水中の植物性プランクトンで、シジミの口とも言える入水管から水と餌となる植物性プランクトンを同時に吸い込む事で捕食を行っております。
一方、日本の固有のシジミであるセタシジミは琵琶湖に住む固有種ですが、琵琶湖の水質の悪化や乱獲の影響でその数を大きく減らしてしまっております。
また、もう一方のマシジミもその昔は日本各地の水田の周りの小川等に多く生息しておりましたが、此方も化学肥料や農薬の影響、更に河川改修等によってほとんど姿を消してしまっております。
シジミの生息場所
現在、日本で最も多く取る事が出来るヤマトシジミの生息場所としては、
島根県を筆頭に青森県や茨城県、北海道や三重県等の汽水域に生息しております。
中でも有名なのが島根県の宍道湖で、この宍道湖も汽水域の一つですが特徴的なのはその塩分濃度に有ります。
塩分濃度としては0.3~1.0%程度である為、実はヤマトシジミが最も生活し易い塩分濃度となっております。
また、基本的にシジミは水深が浅い所を好み、水深は4mより浅い所に生活しております。
シジミのの旬の時期・季節はいつ
ヤマトシジミの旬の季節は、年に2回有ると言われております。1つは7月から8月のちょうどシジミの産卵期に当たる季節です。
この季節のシジミは産卵を控えている為餌となる植物性プランクトンをを多く摂る事でとても身が大きくなりプリッとした食感のシジミを味わう事が出来、この季節のシジミを「土用シジミ」と呼びます。
もう1つの旬の季節は1月から2月に掛けての寒さが最も厳しい季節のシジミです。
この季節のシジミは「寒シジミ」と呼ばれており、冷たい水の中で生活している為とても締まった身と栄養素が凝縮され、シジミ汁等の調理法ではよりコクのある出汁を取る事が出来ます。
基本的には1年を通して収穫する事が出来るシジミですが、
より美味しいシジミを楽しめる季節が有る事を理解しておきましょう。
シジミの販売価格・値段の相場は?
シジミは、私達に日本人が最も口にする機会が多い貝であると考えます。
中でもヤマトシジミは年間を通して安定した収穫量が有る為市場価格も安定しております。
また、シジミの価格はその粒の大きさによっても変わって来ますが、
一般的な市場価格は活きシジミの場合小型の粒で1キロ当たり2,000円台、
中型の粒で1キロ当たり3,000円台、
更に大型の粒になると1キロ当たり4,000円から5,000円にな場合も有ります。
また、冷凍シジミなった場合には1キロ当たり2,000円程の価格となっております。
近年市場での流通量が増加している中国産の場合には1キロ当たり1,000円未満の冷凍物が多くなっています。
シジミのまとめ
シジミの特徴や生態、シジミの旬の時期、シジミの市場価格などにに付いて紹介をいたしました。
シジミは日本各地の汽水域に多く生息しておりますが、
一方では水質汚染の影響を受け一部の地域では数が激減しております。
そんなシジミをより美味しく食べられる旬の季節は夏と冬の2回も有る事から、
これらの季節には是非とも美味しいシジミ汁を楽しみたい所です。
更に年間を通して安定した水揚げが行われている事から、市場の価格変動も比較的小さい事が判ります。