- 渡り蟹(ワタリガニ)の特徴や生態
- 渡り蟹(ワタリガニ)の旬の時期
- 渡り蟹(ワタリガニ)の価格と相場
渡り蟹(ワタリガニ)は、大きなものは高級品ですが、小さなものは比較的リーズナブルなお値段で、スーパーで手に入りやすいカニです。
お味噌汁や中華料理風調味料で炒めて卵でとじたりすると、とてもおいしいです。
目次
渡り蟹(ワタリガニ)の生態と特徴
渡り蟹(ワタリガニ)の生態は、大敵が来ると逃げますが、いつも砂にもぐり目だけを出してじっとしています。
海藻も食べますが、肉食が主で、小魚やゴカイなど貝類、その他の小動物、稚魚を捕食します。
大敵は、沿岸性のサメやエイやタコなどになります。
渡り蟹(ワタリガニ)は、甲幅が15cmにもなる大型のカニです。
メスよりもオスの方が大きくなります。
甲羅の背面は黄褐色で六角形をしていて、ぎざぎざしていて、大きなとげを持っています。
甲羅の後ろの部分やはさみ、脚に青みがかったところと、白い水玉模様のところを持っていて、これが生きていくための保護色となっています。
第2脚から第4脚までは普通のカニと同じ脚ですが、第5脚は、脚の先が平べったい遊泳脚になっています。
食べるときはあまり身が入っていないけれど、この脚があるのですばしこく泳げるのです。
渡り蟹(ワタリガニ)の 産卵期は春から夏で、交尾期は夏から秋にかけてになります。
交尾期には、オス、メスともに脱皮した後に交尾を行い、メスはその後、深いところで冬眠します。
メスは冬眠後の晩春に産卵して、1mmたらずのたくさんの卵を腹脚で孵化するまで抱えています。
渡り蟹(ワタリガニ)は、年2回産卵するので、春の一番子が2,3週間で孵化した後、
夏に、春よりも少ない数の二番子を産卵します。
孵化した子供は、その後1か月ほどプランクトンから数回の脱皮、そして稚蟹となります。
春生まれは秋まで、夏生まれは翌年には大人になって繁殖できるようになり、寿命は2,3年ほどです。
渡り蟹(ワタリガニ)の生息場所
渡り蟹(ワタリガニ)の生育場所は、日本の北海道から台湾に至るまで分布しています。
内湾部の波が穏やかな場所の、水深が30mくらいの砂の泥底に主に生息しています。
宮城県では、東日本大震災の影響で仙台湾の南部に泥が堆積したせいで、
2012年から生息数が急に増加し、収穫量も全国1位となっています。
こちらの記事もオススメ
渡り蟹(ワタリガニ)の旬の時期・季節はいつ
渡り蟹(ワタリガニ)旬の時期は、基本的には一年中とな美味しく食べられます。
が、渡り蟹(ワタリガニ)の旬の時期はオスとメスの旬があるのです。
メスの旬は、12月から6月の初旬頃までです。
生態を考えると、1番子の卵を持った時期に当たります。
内子という渡り蟹(ワタリガニ)の卵の味は濃厚なので、焼いても蒸しても、とてもおいしいです。
また、メスが2番子の卵を持って冬眠する、冬の寒い時期も旬です。
メスは卵を持っている方がおいしいのは当然ですよね。
渡り蟹(ワタリガニ)のオスの旬は、7月から10月下旬頃までです。
オスには、メスのように内子と呼ばれる卵は入っておらず、味噌もないですが、
この時期は身詰まりがよくて、身も甘く、メスより10倍は甘いそうです。
こちらの記事もオススメ
値渡り蟹(ワタリガニ)の販売価格・値段の相場は?
渡り蟹(ワタリガニ)の値段の相場は、魚介類全般に言えることですが、漁の期間に価格が変動する傾向があり、値段の相場をひとことで言うのは難しいです。
渡り蟹(ワタリガニ)も、1kgが1,000~1,500円程度のときから、1kgが3,000円以上することもあるのです。
そして、渡り蟹(ワタリガニ)は、オスよりも、メスの方が珍重されるために、
旬の時期の冬に、卵を持っているメスが最高値をつけることが多いのです。
しかし、タラバガニや越前ガニなどの本ズワイガニに比べると、かなりリーズナブルな値段でおいしく食べられる蟹なのです。
7. 渡り蟹(ワタリガニ)のまとめ
- 渡り蟹(ワタリガニ)は、他のズワイガニなどよりも安価で食べやすいカニです。
- 渡り蟹(ワタリガニ)は、メスの方がオスよりも値段が高くおいしいとされるカニです。
- 渡り蟹(ワタリガニ)は、旬の時期は一年中だが、メスの旬の時期が卵を持っている12月から6月です。
渡り蟹(ワタリガニ)は死ぬと急速に味が落ちるので、活きのもので口が黒ずんでいなくて甲羅が硬いものを選ぶのがおすすめです。
こちらの記事もオススメ