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甘えび(アマエビ)の生態と特徴 | 旬の時期・価格や相場をご紹介!

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海老、というと、皆さんはまず何海老を思い浮かべますか?

お正月のおせちには欠かせない長いお髭の伊勢海老、
子供も大好きタルタルたっぷりのエビフライ等、
海老は私たちの生活になくてはならない大切な食材として存在しています。

そんな多種多様な海老の仲間の中で今回ご紹介するのは、
甘くとろける触感が魅力の『甘えび』です。

身近なあまり意外と知らない、
甘えびの魅力をお伝えしてまいります。

甘えび(アマエビ)の生態と特徴

『甘えび』の名称でお馴染みですが、
実はこちらは愛称のようなもので、
正式名称は『北国赤海老』(ホッコクアカエビ)と言います。

タラバエビ科に属し、日本海から太平洋、
果てはカナダ西岸部の北太平洋など、実に幅広い海域に生息しています。

一番の特徴は、その名の通り赤い色と、剥きやすく柔らかい表皮。

力や道具は要らず、つるりと殻が向けるので、
お刺身をはじめ汁物、唐揚げ、
一風変わったパスタソースなど様々な料理に適しています。

歯ごたえも程よく、ねっとりとした感触がお醤油に良くなじみ、

癖のない甘い味が広がることから、
『甘いえび=甘えび』という愛称で親しまれています。

また、その色合いや形が唐辛子に似ているという由来から、
新潟のある地域では『南蛮えび』とも呼ばれています。

この甘えびには、ある変わった生態があります。

それは、卵から孵化する際は無性別、
つまりオスもメスもない状態で孵ります。

その後、4年から5年と成長する中で全てがオスとなり、
5年から6年にかけて全てメスとなり、初めて産卵ができる状態となります。

メスになってからの産卵周期は寿命までに平均3回ほどとされているため、
トータルの寿命は10年から12年ほどとされています。

意外と長生きですね。一説には、5年から6年目、
オスからメスに性転換した直後が甘えびの最も美味しい時期とされています。

性転換の過程で特殊なホルモンが分泌され、それが甘えびの特徴である甘味をより強めているという説もあります。

甘えび(アマエビ)の生息場所

日本海から太平洋、オホーツク海、
カナダ西岸部の北太平洋等幅広い海域に生息しています。

日本に限定した場合、北海道、新潟、北陸などの東北以北で良く獲れます。

北大西洋からの冷凍ものも多く輸入されておりますが、鮮度、風味共に東北にやや劣るようです。

甘えび(アマエビ)の旬はいつ

東北では一年を通して水揚げされますが、秋が深まり、
冬にかけて海水温度が下がる時期が最も美味、とされています。

北海道では春の初め、オホーツクで流氷が見られなくなった頃に解禁とされています。

逆に、春から秋、特に夏場の水温が高い時期には積極的には漁がおこなわれず、
流通もあまりありません。

因みに、先に述べた成長過程での性転換の兼ね合いもあり、
季節を問わず成長度によっても味は変わります。

オスからメスになる瞬間が一番美味しく、
メスになって産卵、寿命を迎えるまでに味がまた良くなる、という事はありません。

そのため、甘えびのベストは晩秋から冬に獲れた、
4~5年目のメスになりたての個体、という事になります。

甘えび(アマエビ)の値段の相場は?

値段は時期によって大きく変動しますが、
冷凍ものについては通年大きな変化は見られません。

そして、海外産の冷凍輸入と国産の新鮮なものでは、
値段に大きな開きがあります。

海外産の輸入冷凍は1キロあたり平均1500円から2500円ほど。

国産では、安価でも3000円から、
水揚げされた地域によっては1キロ5000円を超えるものもあります。

東北、特に新潟や佐渡地方では甘えびが特産品とされている為、
この地域で水揚げされた新鮮な甘えびは値段も相応に上がる傾向にあります。

頭がついたままの丸ごとか、又は刺身用に加工されたむき身の状態か、
それによっても値段は変わるようです。

甘えび(アマエビ)のまとめ

  • 甘えびは、秋が深まり雪が解けるまでの寒い時期が一番美味。
  • クセのない濃厚な甘味を活かし、定番のお刺身から洋風のパスタソースまで、大人も子供も誰もが楽しめる万能食材。
  • 東北が誇るご当地の名産品。

夏の暑さもひと段落し、まさにこれからが旬の甘えび。手のひらサイズの小さな体で意外と長寿であること、秋の紅葉や冬の紅白を思わせるおめでたい朱色など、そのお味以外にも魅力がいっぱいです。

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