- カタクチイワシの特徴や生態、生息地
- カタクチイワシの旬の時期
- カタクチイワシの価格と相場
今回はこのようなことが分かる記事になります。
カタクチイワシは大衆魚であり、馴染み深い魚です。
スーパーなどでも日常的に売られており、私たちの食卓に欠かせない存在となっています。
レシピも幅広く存在し、刺身だけでなく焼いたりオイル漬けにしたり色々な調理法で楽しめます。
今回は、カタクチイワシの特徴や生態、旬の時期や価格などについて紹介していきます。
カタクチイワシの生態と特徴
カタクチイワシは、ニシン目カタクチイワシ科に分類されます。
マイワシやウルメイワシと同じくイワシの一種ですが、カタクチイワシは目が頭部の前方によっていて、口が頭部の下面にあり、目の後ろまで大きく開くことが特徴です。
呼び名も、「口が頭の片側によっている」ことに由来しています。
成魚は最大で全長18cm、体重45gほどであり、標準体長は14cmほどです。
体は細長くて円筒形をしており、体色は背中側が青灰色で腹側は銀白色をしています。
鱗は円形をした「円鱗」ですが、はがれやすく漁獲された際に鱗が脱落してしまうことも多いです。
断面は背中側がやや膨らんだ卵型をしおり、上顎の後端は目より後方へ伸びています。
沿岸から沖合の表層を遊泳しており、プランクトンを食べて生活している。
泳ぎながら口を大きく開けて、植物プランクトンや動物プランクトンを海水ごと吸い込んでいる。
カタクチイワシは、天敵から身を守るために密集体形を作り、群れの構成員すべてが同じ方向に泳いで敵の攻撃をかわします。
産卵期はほぼ1年中ですが、春と秋に産卵するものが多いです。
卵は楕円形の分離浮性卵で、粒が1粒ずつばらばらに水中を漂いながら発生します。
孵化した稚魚は急速に成長し、1年たたずに繁殖ができるようになります。
カタクチイワシの生息場所
西部太平洋に生息し、樺太南部から本州の日本海・太平洋、台湾、広東省にまで分布しています。
内湾から沖合まで、昼間は縦長の楕円形の群れをつくって水深10m程度のところを群泳しますが、夜間は長平形の群れで休息をしています。
カタクチイワシの旬の時期・季節はいつ
カタクチイワシの旬は、一般的に9月~1月といわれています。
しかし、秋から冬が旬だといわれたり、春から夏、また夏から秋が旬だといわれたりしています。
つまり、産地によってとれる時期がちがうため、それぞれの地域によって旬があるようです。
旬ということに限らず、年間を通じて味がいい魚だともいわれています。
旬のカタクチイワシは身が柔らかく脂がのっています。
小ぶりでさばきやすいため、刺身やてんぷら、アンチョビやからあげなどいろいろな料理に変身します。
また、おせち料理などにも入れられており、カタクチイワシは子孫繁栄を祝う魚ともいわれています。
カタクチイワシの販売価格・値段の相場は?
2018年8月の築地市場の平均卸売価格は、1kg357円です。
値段相場は季節や地域によって多少変動しますが、価格が上昇傾向にあるようです。
昔から庶民の味方として親しまれており、他の魚と比べても安価で手に入るのですが、漁獲量が年々減少しています。
その理由として、海水温度が上昇したためにプランクトンが減少したことや水質の悪化、人間による乱獲が挙げられます。
また、刺身の人気が高まったことや鮮度のよいものを求める消費者が増えたことも理由のひとつでしょう。
古来より大衆魚として身近な存在だったカタクチイワシですが、2003年には1988年の1/100にまで減ってしまっています。
カタクチイワシのまとめ
- カタクチイワシは目が頭部の前方によっていて、口が目の後ろまで大きく開くことが特徴であり、呼び名も「口が頭の片側によっている」ことに由来しています。
- 旬の時期は獲れる地域によって差がありますが、年間を通して味がいいといわれています。
- 2018年8月の平均卸売価格は1kg357円ですが、漁獲量の減少により価格は上昇傾向にあります。